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06 ポジャギ大行進 ?

 ●ポジャギを用途によって分類すると、日常使い用、婚礼用、仏教儀式用となります。
  <日用>
      床褓(サンポ):食膳を覆う
      オッ褓:衣服や布を包む
      イブル褓:寝具、布団を包む
      パルレ褓:洗濯物を包む
      フェッテ褓:着物の埃除けにかける
      ポソンポン褓:靴下の型を入れる
      本褓(チェッポ):書籍を包む
      トン褓:お金を包む
   使われる対象などで呼び名が変わり、その種類は数え切れません。
   大きさも15cmぐらいのものから2mを越すものまで様々です。

  <婚礼用>
      キロギ褓:新郎から新婦に贈る木彫りの雁を包む
           (雁は一生を同じ相手と過ごすことから、縁起が良いとされた)
      金箔褓(クムバッポ):金箔で龍や鳳凰などの吉祥文様が押されたもの
                (もとは宮中でのみ使われたが、婚礼の時だけ庶民にも許された)
      四柱単子褓(サジュタンジャポ):お互いの相性を占うため
                      新郎の四柱=生年月日時=を書いた紙を入れた
      禮緞褓(イェダンポ):新婦から新郎への贈り物を包む
      ノリゲ褓:装身具などを包む
      縁吉褓(ヨンギルポ):結納品などを入れた箱を包む
   昔は牛車に箪笥や行李、箱や櫃などの家財道具や衣装などを積んで
   嫁入り行列をつくり、新婦は新郎の待つ婚家へ、田舎道をゆっくり進んでいきました。
   一度の婚礼に使われたポジャギは、100枚を超すこともあったそうです。
   吉祥文様や富貴の花々に彩られた刺繍ポジャギ。
   母はその一針一針に、娘の幸せを願いました。
   一世一代のポジャギ大行進。福を包むポジャギたち。目に浮かぶようです。

  <仏教儀式>
      祭器褓:儀礼で使う仏具を入れる
      供養褓:お供え物を包む
      経典褓:仏教経典を包む
   ほかにも、葬式や儀式などに使われたポジャギがあります。


 ●ポジャギは、その仕立て方や構造からもいくつかに分類することが出来ます。
  <仕立て方>
      端切れをつなぎ合わせたチョガッポ
      刺繍のはいった繍褓(スポ)
      キルトしたヌビ褓
      金箔褓(クムバッポ)
      画褓(クリムポ)

  <構造>
      一枚に仕立てのホッポ(単褓)
      二枚合わせに仕立てたキョッポ
      綿をいれたソンポ(襦褓)


 このように、一言でポジャギといっても多種多様です。
 今は階級的差別も拘束もない時代です。
 特に女性たちの地位は遥かに向上し、ポジャギもその本来の目的や用途を離れ、
 暮らしの彩として楽しむ時代になりました。
 現在、韓国と日本のポジャギストたちが生み出す多くのポジャギたちも、
 100年後には貴重な文化遺産と成ることでしょう。


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